熊本市中心部の商業ビルやマンション、住居などが混在する裏通りにあるテナントビルです。当初は高層ビルや賃貸マンションなどを建てる計画もありましたが、最終的には、そこに住んでいる人たち(施主も含む)が集うことのできるような、ゆとりのあるものにしたいという施主の意向により、中庭を介して、5つのテナントが前後に程よく並んだ構成にしました。手前の2店舗は平屋で、その屋根上には屋上緑化を施しています。手前の店舗の間の通路を入ると、中庭があり、多目的に利用できるゆとりのスペースとしました。また中庭の奥の建物は2階建てで、2階の店舗からは、屋上の緑を眺めることができます。店舗はそれぞれ大きなガラスのファサードを持ち、ガラスを取付けるための八角形の断面を持つ十字のコンクリートフレームにH鋼を内蔵することで、フレームの強度を保たせています。